法人税の内国法人、外国法人の納税地、納税地の指定、異動・変更

法人税の納税地

納税地とは、申告、納付、申請、請求、届出等法人が法人税法に基づく義務履行や権利行使の処理を行う場所をいい、法人を管轄する税務署を決める基準となる場所です。

すなわち納税者が申告、納付、申請、請求、届出等をどの税務署長にしたらよいか、また、どの税務署長が納税者に対して更生、決定をすることができるかを定め、納税者と国税庁の両社にとって最も都合のいい場所を納税地とするようにしています。

よって、法人を新設した場合は設立の日から2ヵ月以内に納税地を記載した設立届出書を所轄税務署長に提出し、納税地に変更があった場合は、異動届出書を所轄税務署長に提出しなければなりません。

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内国法人の納税地

会社の場合は本店、会社以外の場合は主たる事務所の所在地として登記された場所が内国法人の法人税の納税地になります。
  

外国法人の納税地

(1)国内に支店等の恒久的施設がある外国法人
国内において行う事業の支店等の所在地(支店等が複数ある場合には、主たる支店等の所在地)が法人税の納税地になります。

(2)国内に支店等の恒久的施設を持たない外国法人で、国内にある不動産の貸付け等による対価(船舶又は航空機の貸付けによるものを除く。)を受ける外国法人
不動産の所在地(不動産が複数ある場合は、主たる不動産の所在地)が法人税の納税地になります。

恒久的施設についてはコチラ

(3)(1)、(2)以外の外国法人(法人税法17条3項、法人税法施行令16条)
次のイ、ロ、ハのいずれかが法人税の納税地になります。
イ.過去に(1)又は(2)の法人であった場合は、(1)又は(2)の法人でなくなった時の直前の納税地

ロ.外国法人が申告等で選択した場所
外国法人が短期間に、国内で初めて利益をだしたようなときは、当初から住所が存在しないので、外国法人の選択した場所を納税地としています。

ハ.イ又はロ以外の場合は麹町税務署の管轄区内の場所

被合併法人、個人が法人課税信託の受託者の場合の納税地

被合併法人の納税地は合併法人の納税地になります。
法人課税信託の受託者である個人の納税地は所得税法に規定する納税地になります。

・所得税法に規定する納税地(所得税法15条)
(1)国内に住所がある人…その住所
(2)国内に住所が無く、居所がある人…その居所地
(3)(1)、(2)以外の場合
①国内に恒久的施設をもつ非居住者…国内において行う事業の事務所等の所在地

②国内に住所または居所を持っていた者が持たなくなった場合で、国内に恒久的施設が無く、かつその前の納税地にその者の親族等が居住している者…その前の納税地

③①②以外で国内の不動産の貸付け等の対価(船舶又は航空機の貸付けによるものを除く。)を受ける者…不動産の所在地

④①②③以外の者…政令で定める場所

恒久的施設についてはコチラ

・所得税法に規定する納税地(所得税法15条)の特例(所得税法16条)
国内に住所のほか居所を有する納税義務者(納税地の所轄国税局長又は国税庁長官が納税地を指定した場合を除く。)は、所得税法15条の規定にかかわらず、住所地に代え、居所地を納税地とすることができます。

※住所…生活の本拠のことです。生活の本拠かどうかは客観的事実によって判定されます。
居所…相当期間継続して居住しているものの、その場所との結びつきが住所ほど密接でないもの、すなわち、そこがその者の生活の本拠であるというまでには至らない場所をいうものとされています。

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納税地の指定

内国法人、外国法人、法人課税信託の受託者である個人が届け出た納税地が、単なる創業地など名目的な場所で、実質の企業活動が別の場所でなされている場合など事業や資産の状況、申告・納税などから考えて不適当と納税地の所轄国税局長又は国税庁長官が判断したときは、所轄国税局長又は国税庁長官が納税地を指定することができます。なお、この納税地の指定は所轄国税局長又は国税庁長官から書面で通知されますので、納税地変更等の申請手続きは必要ありません。

納税地指定者が国税庁長官…指定されるべき納税地が、納税地の所轄国税局長の管轄区域以外の地域にある場合
納税地指定者が所轄国税局長…上記以外

納税地の指定の取り消し

納税地の指定があった場合、法人は不服があるときは、所轄国税局長又は国税庁長官に異議申し立て等をすることができます。

異議申し立て等の結果、指定が取り消されても、取り消しまでの間に、指定された納税地でなされた申告等は有効になります。

法人税の納税地の異動・変更

法人税の納税地に異動があつた場合(納税地の所轄国税局長又は国税庁長官が納税地を指定した場合を除く。)は、その異動前の納税地の所轄税務署長及び異動後の納税地の所轄税務署長に納税地の異動届出書を提出する必要があります(法人税法20条1項)。

また、連結親法人は、連結子法人の本店又は主たる事務所の所在地に異動があつた場合は、連結親法人の納税地の所轄税務署長、当該連結子法人の異動前の本店等所在地の所轄税務署長及び異動後の本店等所在地の所轄税務署長に、連結子法人の本店又は主たる事務所の所在地に異動届出書を提出する必要があります(法人税法20条2項)。

異動届出書は移動後速やかに提出する必要があります。手数料も添付書類も必要ありませんが、納税地異動後の登記簿謄本の提出が求められる場合があります。

異動届の様式はコチラ

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